【実例】失敗しない新築照明計画のコツ「最適な明るさの目安は?」
照明って、どんなものをどこに取り付けて、どれくらいの明るさにしたらいいのかな…。
照明は実際に取り付けてみないと分からないし、図面上だとどのくらいの明るさになるのか不安だよね。
一度取り付けた照明は、簡単には変更できません。納得できる照明計画にするには、それなりの時間と労力が必要です。
そこで、この記事では新築照明計画で失敗しないためのコツを紹介します。
最適な明るさの目安や照明計画のコツ、実際の部屋ではどんな雰囲気になるのか実例も合わせて紹介していきます。
この記事を読めば、短時間で自分たちの照明計画に役立つヒントが必ず見つかります!
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明るさの目安は「ルーメン(lm)」
まず押さえておきたいのが明るさの基準と目安です。
ルーメン?白熱電球では「ワット(w)」が明るさの大体の基準になっていたよね?
LEDが主流の今の基準は「ルーメン(lm)」みたいだよ!
ワット(w)数は消費電力を示したものであり、明るさを示すものがルーメン(lm)になります。
LED電球では、白熱電球のような消費電力と明るさの数値の釣り合いが取れなくなり、普及に伴って新しい基準が設けられることになりました。
例えば、今までの一般電球60形の明るさならば、810lm以上のLED電球を選べば良いということになります。(下記表参照)
照明選びで参考にする明るさの基準が分かったところで、次は照明計画について話を進めていきます。
照明計画で失敗しないために
基本的にはハウスメーカーや工務店の担当の方が打ち合わせの中で提案してくださる照明計画がベースになります。
ただし、実際に暮らすのは自分たちです。暮らし方次第では「結局ここの照明は使わないな」ということもあります。
照明1つとってもそれなりの費用がかかります。
最低限の知識を身につけて、より自分たちに合った照明計画にしていきましょう。
部屋に適した明るさを知る
自分たちの部屋の広さに対して、どの程度の明るさが必要なのか知っておくことは、照明選びに役立ちます。
日本照明器具工業会によると下表のように基準があるそうです。
畳数 | 明るさの目安(lm) [LEDシーリングライト] | 明るさの目安(lm) [LEDペンダントライト] |
---|---|---|
~4.5 | 2,200〜3,199 | 1,980〜2,879 |
~6 | 2,700〜3,699 | 2,430〜3,329 |
~8 | 3,300〜4,299 | 2,970〜3,869 |
~10 | 3,900〜4,899 | 3,510〜4,409 |
~12 | 4,500〜5,499 | 4,050〜4,949 |
~14 | 5,100〜6,099 | 4,590〜5,489 |
ただし、これはあくまで目安です。
光色(電球色・昼光色)や配光(拡散・集光)など、照明器具の種類によって明るさも異なってきます。
取り入れたい照明を組み合わせて、部屋の広さに対して適正とされるルーメン(lm)が確保できていれば安心です。
照明器具の好みを考える
単に照明といってもその種類は豊富で、選ぶ照明次第で部屋の雰囲気も大きく変わってきます。
「こんな照明もあったんだ。」と後悔しないように、早い段階から自分の好みを探しておきましょう。
シーリングライト
天井照明として一般的によく使われています。この照明1つで部屋全体が明るくなります。最近ではプロジェクターやスピーカーと一体型のもの、おしゃれなデザインのものなど、種類が豊富です。
ダウンライト
天井に埋め込む形の照明。照明部分が目立ちにくく、費用を抑えられる点もメリットです。新築の照明として1番多く使われています。
ペンダントライト
吊り下げ型の照明。デザインが豊富で空間のアクセントになります。ダイニングやキッチン、トイレなどへの採用がおすすめです。
ブラケットライト
壁面や柱に取り付ける照明。デザインが豊富で、インテリアの一部として使えば、雰囲気のある部屋に仕上がります。
スポットライト
一部に強い光を当てられる照明。様々な用途で使われています。オブジェや装飾を強調したり、複数設置してメイン照明として使うのがおすすめです。
間接照明
名前の通り、光源を天井や壁に組み込み、間接的に空間を照らす照明。落ち着いた雰囲気やおしゃれな空間を演出できます。
5つのコツを押さえる
照明や照明スイッチは一度取り付けたら簡単には変更できません。納得できる仕上がりにするためにはかなりの労力と時間が必要です。
そこで、本当に押さえておくべきコツを5つ紹介します。これさえ知っておけば間違いなしです。
玄関はセンサーライト
これはもはや定番となりつつあります。帰宅した時などパッと明るくなるのは大助かりです。
ただし、センサーライトの機能を付けるだけで割高になります。玄関などの使用頻度の高い場所に優先的につけるのがおすすめです。
まぶしくなってないか
電球が見えているものや強い光が当たるものなど、照明の種類によってはかなりまぶしくなります。
例えば、一番多く取り付けるであろうダウンライト、これが意外とまぶしい。
ソファやベッドなど、寛ぐ時間が多い場所は、明かりが直接当たってまぶしくならないかチェックが必要です。
暗いくらいがちょうどいい空間
「普段使っていない照明がある」実はよくあるパターンです。特に夜の時間に過ごすことが多いリビングは、やや暗いくらいがリラックスできてちょうどいいこともあります。
そのため、寛ぎたい空間では最小限の照明にすることがおすすめです。
後々少し明るくしたい場所にフロアランプを置けば、明るさも確保しつつ、部屋もいい雰囲気に仕上がり、費用も抑えられます。
もちろん暗くて不便になるよりはいいので、多めに照明をつけても問題はありません。その場合は、調光や調色のできる照明がおすすめです。
照明スイッチは動線上
日々使うスイッチは使い勝手の良い位置に設置したいものです。
間取りの図面を見ながら、「ここにあったら使いやすいな」と生活動線を考えながら設置するのがおすすめです。
スイッチをひとまとめにしたり、消し忘れ防止のために玄関に全ての照明を消せるスイッチをつけたりなど、アイデア次第で暮らしやすさがアップします。
迷ったら引っ掛けシーリング式で後付け
迷ってなかなか決められなかったり、自分たちで別の照明を取り付けたかったりする場合には、
とりあえず、引っ掛けシーリングにしておくのがおすすめです。
ネットで買える照明器具には、引っ掛けシーリングに対応してるものが多いです。そのため後々自分たちで模様替えすることができます。
【実例】部屋の明るさと雰囲気
実際に採用した照明と部屋の様子を紹介するよ。
我が家は吹き抜けリビングです。リビングの広さは8畳。ソファ背面のスペースを合わせると10畳ほどになります。必要な明るさは約4000lm前後となります。
リビングには、メイン照明(4600lm)・小型ブラケットライト×2(730lm×2)、ソファ背面にダウンライト×2(700lm)が取り付けてあります。
↑写真はメイン照明のみ点灯した場合(写真では分かりにくいですが電球色です)
この照明は吹き抜けを照らす上部とリビングを照らす下部に分かれています。両方を点灯すると合計4600lm。柔らかい明かりが広がり、普段はこの照明だけで過ごせています。
上部と下部それぞれを点灯(約2300lm)することもできますが、部分的に明るくなる感じです。
↑1枚目は全点灯、2枚目はダウンライトのみの点灯、3枚目はブラケットライト
全点灯ともなると、部屋全体が明るくなり、キッチンやダイニングまで光が届きます。
ダウンライトのみ(計1400lm)では、下方向に強い光が届きますが、広範囲を照らすことはできていません。
LED照明器具の適用畳数を目安にすれば充分な明るさが得られるね。
照明の種類によって、照らし方や明かりの雰囲気が変わります。
どんな明かりの雰囲気が好みなのか、どこを照らしたいのかを明確にすると、自ずと最適な照明が見つかってきます。
まとめ
今回は、新築照明計画で失敗しないためのコツについて紹介しました。
一生ものの注文住宅、照明計画1つとっても悩みますよね。でも、押さえるべきコツさえ分かればきっとうまくいくはずです。
この記事が「納得できる家づくり」につながると嬉しいです。
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